2020/06/27 12:34
北海道積丹町の野塚地区は6/10からウニ漁解禁していましたがずっとシケ(海が荒れている状態)で出れず・・・
今年の初ウニ漁は6/22でした。
さいとう漁業では親子二人でウニ漁をしています。
ちなみに私は齋藤家の次男(3代目)の妻をしております、齋藤美穂と申します。
ネット販売全般をわたくし一人で任されている為、お客様にはご迷惑ご不便をおかけする場合もあるとは思いますがご理解を頂ければ幸いです。
今年からネット販売、ふるさと納税返礼品と色々なことに挑戦しています。
ウニ漁からお届けまでを全てさいとう漁業で行っています!それが漁師直送便!
皆様はウニがどのような過程でご自宅に届けられている塩水カップうにになるかご存じですか?
ウニは決して機械などには頼れない、全て手作業で作られています。
まず上の写真を見て頂く通りひとつひとつをタモとういう道具で海を覗きながらとります。
野塚地区では資源保護の為3か月のうに漁の期間の中で40日までしか漁を行えません。
ですがそもそも積丹町は他の地域と違い風が強くシケがとても多いので平均で30日程度しか漁を行えていないのが現状です。
そして一日漁師1人カゴ2つまでと決まっています。漁を行う時間にも限りがあり朝5:30~8:30まで。
なので他の地域のウニ漁よりも俄然数が少ないのです。
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そしてウニの種類ですが、ムラサキウニ(ノナ・白)とバフンウニ(ガンゼ・赤)と二種類あります。
積丹町ではとれるウニの割合は70%がムラサキ、30%がバフンです。
皆様もウニ丼など食べる場合お値段的にバフンウニの方が倍以上変わるのではないでしょうか。
それほどバフンウニは高級な食材です。
そしてこの度新商品としてバフンウニのオスメスセットを出しましたが
バフンウニでも市場では2種類に分かれています。
なぜなら見た目が明らかにが違うからです。味は変わらないのですがやはり見た目、色がキレイなオレンジ色のものは値段が高く、色が薄いオレンジ色のものは多少安くなってしまいます。
比べないとわからない方も多いとは思いますがそれを色分けを徹底し、厳選してお客様にお届け出来るのは漁師直送ならでは。
さいとう漁業のバフンウニは最上級ランクのウニをお届け致しますのでご安心下さい。
なのでバフンウニでも2種類あるというのがよくわかるオスメスセットが今のオススメです。
ちなみにムラサキウニは漁師でもオスメスの区別がつきません。
味の違いはバフンウニは濃厚な甘みで身もしっかりしています。ムラサキウニは甘みがあっさりしていて飽きのこないうまみで身はふわふわと柔らかいです。
ムラサキウニとバフンウニのセットもありますので食べ比べてみて下さい。
本題に戻りますがとってきたウニはここからが一番重要です。
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ウニをひとつひとつウニ割り専用の道具を使い身を崩さないよう見極めて割っていきます。
これを雑にやってしまうとウニの殻が身に刺さってぐちゃっとしてしまい売り物にならなくなります。
ウニの身はとても崩れやすくひとつひとつを慎重に作業しないといけません。
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そして割ったウニをひとつひとつヘラで身をとっていきます。
この時に殻と身の間には筋がくっついていますので隙間にヘラをいれてゆっくり剥がしていきます。
力を入れすぎたり早くやろうとすると身が崩れてしまうので丁寧に作業します。
ここでバフンウニの場合は第一段階の色分けをしながら剥いていきます。
ちなみにこの作業はムラサキウニの方が身が柔らかく崩れやすい為、倍の手間がかかります。
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そして殻から剥いたウニはキレイな状態で出てくるわけではありません。
このように人間でいうと内臓みたいなもの(私たちはベトと呼んでいます)ベトがついてるので
これを取り除かなければいけません。
ウニ剥きは全て繊細な作業と言いましたが、ここが一番のポイントで一番大変な作業です。
剥いたウニはとても柔らかく少し加減を間違えてしまっただけで潰れたり形が悪くなってしまいます。
この時点で形が崩れたウニはハネなきゃならないのでとても慎重に時間をかけて作業します。
このベトはウニの身にくっついてしまっているので医療用のピンセットでゆっくり剥がしていきます。
そしてきれいにベトが取れたウニのみ商品として塩水カップに入れることが出来るのです。
しかし形がどんなにキレイでも色の問題があります。
バフンウニの場合はここで第二段階の色分け(オスメス)をします。
バフンウニもムラサキウニも食べると味は変わりませんが色が黒くなっているものはハネていきます。
なのでカップになるウニはうに漁でとってきたものも8割くらい残れば良い方です。
そして最後に仕上げとしてカップに詰める作業ではもう一度ベトが残っていないか、形はキレイか、色分けは完璧かウニを一粒一粒見て、塩水でウニを洗いカップに詰めていきます。
これで皆様にお届けできる塩水カップの出来上がりです。
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ウニがなぜ高級なのかというと時期が決まってるのもありますがこんなにひとつひとつに手間がかかるからだと私は思います。
皆様に安心して美味しいウニを食べて頂けるよう私たちは最善を尽くしウニを作っていきます。
北海道積丹町のキレイな海で採れたウニを一人でも多くのお客様に食べて喜んで頂けるよう心を込めて・・・
長くなってしまいましたが最後まで読んで頂きありがとうございました。